テジナの泉

手品関係のほぼ自分用備忘録として。

「え? 5分しかないの?」

「FISMウィナーなのに?」

 

ということで遅れましたが3月2日に大阪で行われたFISMウィナー、ピエリックの長時間ワークショップに行ってきた時のあれそれです。

 

ピエリックは、スイス出身のマジシャンで、2015年のFISM close-up の parlor magic 部門で1位、そしてclose-up magic部門のグランプリに輝いた方です。1981年生まれのようですので、現在37歳……? え? まじですか。 数年後このレベルに達することができるとはとても思えません。いや、当たり前なんですけども。

 

全て見終わった感想は、とにかく完成度が高い! というものでした。

イケメンであり、スマートであり、体の使い方も技術も素晴らしく、よくある下品ではない、上品な笑いと適度な毒とギャグもあり。

そして肝心の手品自体も不思議です。

 

ペンギンのライブレクチャーを昔に流し見しており、なんとなくコインのイメージが強く、そしてその通りコインの人でした。いやもちろんサロン系もカードも上手いのですけど、技術レベルがまずコインがめちゃウマで、それに比べて(あくまで比べて)、カードは普通な感じでした。あと手品の解決方法がコインの発想。

 

シャトルパスもうまいしトピットの扱いもうまいしスライディーニシルクもリングもいいし……なんだこれ……つよすぎる。

 

以下備忘として、印象に残ってるもの。

 

・消えるせんべい(Vanishing Cookie

消えるかと思いきや消えない。

ギャグテイストからの不思議パンチ。

完璧にやられました。片付け大変そう。

「このギャグで笑うか笑わないかで客のレベルを判断する」

な、なるほど……

 

・トラップドアを使ったコインスルーテーブル

不思議。

「マットに隠し扉があってね」と本当に扉が……。あれで思考一回飛びます。

 

・ハリーローレインの投げるカードの改案、カードインマウスルーティン

これも面白かった。

投げるカードはあるデックを使ったもの。だ、騙された……。

カードインマウスは、デビッドストーンのアレの前後にトリックと藤井さんのアレをくっつけたルーティンで、構成やその時のミスディレクションのタイミングが完璧。

ほんとに口から出たように見えるなぁ。

 

・スライディーニシルク、チャイニーズリング

サロン的なトリック2つ。

リングはまだ未完成らしいので割愛。良かったけど。

古典であるスライディーニシルク+α。

これを題材に古典のよさ、お客さんとの関わり方、演技のリズム、構成、トリックの強さと「顔」の印象が残ること……そんな話をされてました。

 

他にもトリックとしては4Qのルーティンやノートに解説のコイントリック、スリービングやトピットの解説などありました。スリービングもトピットもうますぎる。角度付いてても全然見えないし。そもそもフラッシュほとんどないってスゴイ。スゴイしか言ってない。あ、もちろんフライングシャトルパスとバニッシュもしっかりやってくれました。うますぎ。

まだ未発表の作品も惜しみなく見せてくれたりもう大満足。

 

〇演技論、リハーサルについて、構成等について

 

これらについて資料を見たり色んな例を出したりしつつ、丁寧に解説してくれました。

特に練習・リハーサルの考え、力と緊張のコントロール、手品構成の仕方、自然なパームとは……こういったことは大変参考になりました。

自分の中で噛み砕き力にするにはまだまだ時間がかかりそうですが、少しずつ反芻していきたいですね。

 

いや素晴らしかった……。

本当にまた見たいマジシャンです。

 

 

その後懇親会にてピエリックに手品見せるの会。クリスタルボックスルーティンやりました。「これ好きだったよ」とのこと。さすが世界のテンヨー

 

そこでみたふーきさんの吹き矢コイン面白かった。

 

そして夜から朝まで手品(と音楽とかの)話。

奥原さん、ハンカクさん、ふーきさん、ossyさん朝までありがとうございました。他の方も合わせて総勢10名くらいで夜遅くまでありがとうございました。どなたも上手くて眼福でした。

 

また大阪行った際はよろしくお願いします。

 

 

めちゃくちゃ楽しいイベントだったなぁ。最高。