テジナの泉

手品関係のほぼ自分用備忘録として。

これ強いね!(by ハンカク氏)

『コレツィオーネ』 , Giancarlo Scalia,2021 ,DLC

 

すげぇ久しぶりな更新になりました。すいません。

Impossible Co.から出された、イタリア人マジシャン、ジャンカルロ・スカリア氏のレクチャー動画コンテンツです。

 

全体的にカードの取り扱いがスマートできれいで、がちゃがちゃとした動きやありがちな余計なフォロースルーなどがなく、動きがとても美しいです。

スペインで活躍されているということで、(本人も動画の中で触れていましたが)ガビ・パラレス氏などの影響をよく受けているようです。要所で「観客に与えたい印象」について語っています。

テクニックや手順の解説だけでなく、どういうところから影響を受けたか、この手品の演出で気をつけること、クロッシングゲイズの考え方……など動きや細かい仕事についてもしっかり解説してくれます。

 

PVの絞り出すように現れるAを見て気になった方は購入を検討されるといいと思います。

 

以下収録作品について。

 

 

・Smooth Production

 PVの絞り出すように現れるAプロダクション。難しいけど見た目がめちゃかっこいい。紹介されているチェンジの使用タイミングの解説がグッド。

 

・Collectors

 3枚の「ハンターカード」で選ばれた2枚のカードを捕まえる。

 よくある原理が使われているが、それからなるべくうまく注意をそらす考え方を提示しています。

 

・One-Hand Sandwich

 サンドイッチカードとデックが接触しないサンドイッチ。難しい。

 誘導がちょっと怖い。

 

・Sudden Assembly

 リーダーAを載せていた黒いカード3枚とデックに戻した3枚のAが一瞬で入れ替わる。これは本コンテンツで1,2を争うお気に入りです。途中のあるムーブも最近よく使っていて好み。ほかにもエッセンスたっぷりで面白いです。おすすめ。

 

・Pickpocket Aces

 4枚のAのうち、選ばれたAだけが箱の中からデックの中に移動します。これもひとつ前のものと同様に1,2を争うお気に入り。実際にやるのは難しそうですが、ちょっとトライしてみたいやつ。途中のクロッシングザゲイズとかルックアップの考え方はよく間違って覚えてるひとが多そうなので参考になるのでは。

 

・Quadruple Coincidence

 本コンテンツで唯一のセルフワーキング的なトリック。とても簡単に面白いプロットを解決できています。途中のダニのアイデアも必見。かなり好き。

 

テクニックパートは割愛。

 

 細かい部分の積み重ねでできあがったトリック集でした。素敵。

 DLCなので売り切れになることはないですのでいつでも買えますね。